高度人材ポイント80点からの永住許可申請

この記事は行政書士西田直之が作成しました。
高度人材外国人のポイント計算で80点以上の方の永住許可申請について、弊所の経験をもとに解説します。
高度人材外国人は永住許可の要件が緩和されている
高度人材外国人は出入国管理上の優遇措置を受けることができます。優遇措置の一つとして永住許可の日本居住年数の条件が緩和されており、ポイント計算で80点以上の方は最短で入国から1年で条件をクリアすることができます。
高度人材ポイント80点からの永住許可申請は提出書類が多くなる
高度人材ポイント80点から永住許可申請を行う場合には申請時点のポイントと申請から1年前のポイントを疎明する資料の提出が必要になります。これらの資料のなかには職場から発行を受けることを要するものや、過去に勤務していた会社から発行を受けることを要する場合もあります。
高度専門職ポイント計算結果通知書とは在留資格「高度専門職」の在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請を行い「高度人材外国人」と認められた際に通知されます。
高度専門職ポイント計算結果通知書によって80点以上が認められた方は永住許可申請の際に1年前のポイント計算表及びその疎明資料の提出を省略することができます。
資料転用願届出書が活用できる場合があります
すでに高度人材外国人として80点を有するとして在留資格「高度専門職」を有する方は、当時の在留申請の際に提出した資料が入国管理局に保管されているため「資料転用願届出書」を永住許可申請の書類とともに提出することで、以前に提出した疎明資料の提出を省略することができます。
ただし、前回の在留申請は会社側で行ったためご自身では提出資料を保管されていない事も少なくありません。このように以前の提出資料が不明な場合は「資料転用願届出書」を使うことはできないため、80点の疎明資料は新たに用意することを要します。
家族も一緒に永住許可申請できる?
高度人材80点以上の外国人が家族(配偶者、子)を帯同している場合、たとえ家族の在留資格が家族滞在であっても本体者と一緒に永住許可申請をして許可を受けることが可能です。
原則は家族滞在ビザを有する方が単独で永住許可を受けることができませんが、本体者と一緒に申請することで、本体者の永住が許可された時に子や配偶者は「永住者の実子」又は「永住者の配偶者」の身分となり日本在留歴の要件緩和の対象になります。本体者と一緒に申請しておくことで、子や配偶者の身分が永住者の実子や永住者の配偶者の身分になる以前から、身分の変更を想定して審査をしてもらうことができるため家族が一緒に申請し、同時に永住許可を得ることが可能になります。
| 本人の身分 | 継続在留年数要件 |
| 一般的な外国人 | 原則10年以上 |
| 永住者の配偶者 | 結婚の時から3年以上かつ来日後1年以上 |
| 永住者の実子(外国で出生) | 1年以上 |
| 永住者の実子(日本で出生) | 無し |
ただし高度人材80点以上の方の家族が一緒に申請する場合は要注意です。たとえ家族が来日してから1年以上経過し永住許可申請をしたとしても来日から3年に満たない場合は日本への定着性が乏しいと判断され、本体者のみ許可され、家族が不許可になることがあります。したがって本体者が単独で永住許可申請を行い、家族は来日後3年以上経過するのを待ってから永住許可申請することを推奨します。

定着性については来日後〇年以上といった規定が公表されているわけではなく、あくまでも目安です。弊所でサポートさせて頂いた方でご家族が3年以内の方であっても定着性を有することを説明し永住許可が出たケースもあります。
先に本体者が単独で永住許可申請をする際の流れ
先に本体者が単独で永住許可を受けた場合、家族は家族滞在ビザに該当しなくなるため、在留資格の変更を要します。
| 配偶者 | 永住者の配偶者等へ変更 |
| 子 | 定住者へ変更 |
在留資格を変更し、来日後3年経過を待ってから家族の永住許可申請を行います。


高度人材80点以上の方の永住許可に必要な書類
高度人材外国人ポイント計算で80点以上の方が永住許可申請を行う際に必要となる書類について解説します。
①永住許可申請書
②写真(申請書貼付用)
③理由書
④住民票
⑤申請人の職業を証明する次のいずれかの資料
- 会社に勤務している場合
- 在職証明書
- 自営業等である場合
- 申請人の確定申告書控えの写し又は法人の登記事項証明書
- 営業許可書の写し(ある場合)
- その他の場合職業に係る説明書及びその立証資料 適宜提出
⑥直近1年分の申請人及び申請人を扶養する方の所得及び納税状況を証明する資料
- 住民税の納付状況を証明する資料
- 直近1年分の住民税の課税証明書及び納税証明書
- 住民税の支払い時期がわかる領収書や通帳
- 国税の納付状況を証明する資料
- 納税証明書その3 ※源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税についての記載があるもの。
- その他 所得を証明する資料を適宜提出
- 預金通帳の写し等
⑦申請人及び申請人を扶養する方の公的年金及び公的医療保険の保険料の納付状況を証明する資料
- 直近1年間の公的年金の保険料の納付状況を証明する資料(国民年金・厚生年金加入状況によって下記必要な書類が異なります)
- ねんきん定期便 ※全期間の年金記録情報が表示されているもの
- ねんきんネットの「各月の年金記録」の印刷画面
- 国民年金保険料領収証書の写し
- 直近1年間の公的医療保険の保険料の納付状況を証明する資料
- 健康保険被保険者証の写し
- 国民健康保険被保険者証の写し
- 国民健康保険料(税)納付証明書
- 国民健康保険料(税)領収証書の写し
- マイナポータルの健康保険証情報に記載の「資格取得年月日」が確認できる画面の写し ※マイナポータルが無い方は「資格確認証」の写し
- 申請人が社会保険適用事業所の事業主である場合
- 直近1年分の健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し
- 社会保険料納入証明書又は社会保険料納入確認書
- 高度専門職ポイント計算表等
- 高度専門職ポイント計算結果通知書の写し
- ポイント計算の各項目に関する疎明資料
- 申請人の資産を証明する次のいずれかの資料
- 預貯金通帳の写し
- 不動産の登記事項証明書
- パスポート提示
- 在留カード提示
- 身元保証書
- 身元保証に係る次の資料
- 運転免許証写し、在留カード等の身元保証人の身分事項を明らかにする資料
- 了解書
ポイント計算の各項目に関する疎明資料について
高度人材ポイント80点以上を疎明する資料について解説します。
学歴
該当する学歴の卒業証明書及び学位取得の証明書。
職歴
- 職歴は高度専門職外国人として日本で従事する仕事内容と同じ内容である必要があります。ただ単に社会人としての経験年数ではないことに注意が必要です。
- 日本の職歴だけでなく海外の職歴も含みます。
- 現在の職場に加えて過去に在籍していた職場での職歴も合算することができます。
提出する書類の具体例
職歴を疎明する書類として具体的には「在籍証明書」や「離職証明書」を所属機関より発行してもらいます。定形フォーマットは特にありませんが次の事項が記載されていることを要します。
- 在籍期間(〇〇〇〇年〇月〇日入社、〇〇〇〇年〇月〇日退社)
- 従事した職務内容
- 会社名
- 担当者の役職氏名(代表者等)
- 会社の所在地・電話番号(できるだけ記載)
審査で直接会社へ電話等による聴き取り調査がされることがありますので会社の住所や電話番号は記載しておくことが好ましいです。
発行されない場合は疎明できません
以前に勤めていた会社が既に倒産していて存在しない、会社に連絡することが出来ない等で「在籍証明書」や「離職証明書」の発行を受けることができない場合はその職歴をカウントすることができません。
年収
年収は過去の年収ではなく、計算時点から起算して1年間の収入になります。
永住許可申請から1年前のポイント計算の場合
永住許可申請から1年前のポイント計算の収入を疎明する場合には計算時から1年間の収入を疎明する次のような書類を提出します。
- 給与明細書
- 賃金台帳
- 住民税の課税証明書
- 源泉徴収票
住民税の課税証明書や源泉徴収票は1月から12月までの収入が記載されます。例えば5月から1年間の収入を疎明する場合には住民税の課税証明書や源泉徴収票だけでは不足しますので、加えて給与明細書や賃金台帳を提出します。
永住許可申請時のポイント計算の場合
永住許可申請時のポイント計算の収入を疎明する場合は「給与見込み証明書」を提出します。
例えば5月に永住許可申請をする場合には「5月から翌年4月まで」の予定給与を記載します。
「給与見込み証明書」に記入した給与の額はあくまでも予定ですが、現実と大きく離れていると審査の過程で疑義を抱かれる可能性があります。
申請から半年後に賃金台帳を追加で求められ実際と大きく異なっていたため不許可になるということもあり得ますので注意が必要です。
永住許可申請に失敗したくない方は弊所におまかせください
弊所は高度専門職の方や高度人材ポイント80点を有する方の永住許可申請について熟知しております。永住許可申請の準備をするにあたっては下記のようなお悩みが必ずといっていいほど発生します。これらをひとつひとつご自身で解決するには多大な時間と労力を要します。
- 原本は持ってないけど大丈夫?
- 理由書はこれでいい?
- 書類の記載事項はこれでいい?
- 永住の要件をクリアできている?
- 家族も一緒に許可を受けられる?
弊所にご依頼いただきますと上記のようなお悩みも無くスムーズに永住許可を受けることが可能となります。ぜひお問い合わせください。
