収入が少ない場合の配偶者ビザ申請
配偶者ビザの審査において収入は生計維持能力の有無を確認するうえで重要なポイントとなり、ご夫婦の収入が少ないことが理由で不許可になることも少なくありません。本記事ではご夫婦の収入が少ない場合であっても不許可にならないための方法を解説します。
この記事は行政書士西田直之が作成しました
配偶者ビザで必要な収入の目安

配偶者ビザで必要となる収入の条件については明確に規定されているわけではなく、ご夫婦の収入やその他所有する資産等を考慮し、総合的に判断されます。弊所では年収250万円程度を基準としてお客様に許可の可能性を判断させていただいています。ただし、年収250万円よりも少ない場合は必ず不許可になるといったわけではなく、最低でも200万円は必要と考えています。
正社員の方のほとんどがこの収入の目安をクリアできています。また、アルバイトの場合はフルタイム並みの勤務時間が必要と考えられます。
また雇用形態が派遣の方であっても許可が出る可能性があります。
収入の証明方法
配偶者ビザの申請に提出する収入を証明する資料には基本的に直近年度の住民税の課税証明書を用います。住民税の課税証明書の収入額が少ない場合は生計維持能力に疑義を持たれる可能性があります。その場合、課税証明書上の収入が少ないが、他の手段を用いて生計維持が可能であることを立証しなければいけません。
住民税の課税証明書に記載されている収入額は250万円以上ですが、最近仕事を辞め、定職に就いていません。この場合許可はもらえますか?
住民税の課税証明書に記載されている収入額は記載年度の前年の1月から12月までの収入額です。したがって現在も同等の収入があることを証明することができません。現在定職に就いていない場合は他の方法で生計が維持できることを立証する必要があります。
住民税の課税証明書に記載された収入額が0円ですが、最近就職し、毎月の給料は30万円ほどあります。許可は可能ですか?
就職して間もない場合であっても現在のお仕事によって安定した収入が得られることを立証することで許可の可能性がじゅうぶんに見込まれます。
ただし、今後どれくらいの収入を受取るのか出入国管理局が知ることができないため、今後の給与の見込みを立証する資料を提出することを推奨します。
収入が200万円以下の場合の対処法
夫婦の収入が200万円以下の場合は、その収入のみをもって生計維持能力を有するとして配偶者ビザの申請をすると不許可になる可能性が高まります。その場合、収入以外で生計に不安が無いことを立証する必要があります。その立証方法の例を解説します。
貯蓄

収入が少ない場合であっても貯蓄によって生計が成り立つことが立証できれば配偶者ビザをもらえる可能性があります。入管に提出する書類としては通帳のコピーや残高証明書があります。ただし、貯蓄はいつかは尽きてしまうので貯蓄額によっては生計維持能力に乏しいとの評価を受けることがあります。
両親や親族の援助

夫婦の収入や資産のみでは生計が安定していることを立証できない場合には、両親や親族に身元保証人となってもらい、身元保証人の収入や資産によって生計の安定性を証明します。
無職であったり収入が少ないご夫婦が配偶者ビザの申請をする際に、この方法で申請されることが多いです。弊所では身元保証人の収入や資産をお伺いし、許可の可能性があるかどうかを判断させていただいております。
また、「身元保証人と同居が必要?」「身元保証人の住居地が遠方」といったご相談も含めて最良の方法をご提案させていただきます。
身元保証人と聞くと多くの方がそのリスクについて考慮されるかとおもいます。しかし、入管法上の身元保証人は民法上の保証人とは異なり強制力はありません。万一その保証内容を履行できなかったとしても強制執行により差押えを受けたり処罰されたりするわけではなく、出入国在留管理局からの指導を受けるにとどまります。それにより身元保証人は他の外国人の同様の身元保証人になることができなるなる可能性はありますが、直接の不利益を受けることはありません。もしも身元保証人をお願いする必要がある場合には以上のことを説明してみてください。
持ち家

持ち家に住んでいることで家賃がかかりませんので、審査上有利に扱われます。また持ち家でない場合には当面の間ご両親の持ち家に同居することでも同様に審査上有利に扱われます。
就職が内定している場合

学生さんで現在は収入が無いが就職が内定している場合には「労働条件通知書」や「内定通知書」を提出して定職につくことを説明します。
収入が少ない方の配偶者ビザ許可事例
在留資格認定証明書交付申請を行う直前まで日本人配偶者が海外で暮らしていたため日本での仕事は内定していない状態で貯蓄は100万円程お持ちでした。
ご両親と同居し、お父様に身元保証人となって頂いて出入国在留管理局へ申請し無事に許可されました。このように身元保証人と同居し、さらに生活費の援助があることを証明できればご夫婦が無職であったり収入が少なくてもじゅうぶんに許可が見込めます。
半年前に派遣社員として就職された方からのご依頼です。就職前は事情があって数年間仕事をしておられませんでした。
住民税の課税証明書は非課税となっており収入の実績を証明することができないため、半年前から就業している派遣会社の給与明細書や労働条件通知書等を提出し生計が安定していることを証明し、無事に許可されました。
また申請の際には以前に職に就けなかった理由を立証書類と共に提出することも重要です。
海外に居住していたご夫婦が一緒に日本に本帰国するケースで、ご夫婦ともに日本での定職が決まっておらず、定期的な収入を有することを立証できない状態でした。そこで、日本で暮らすご両親の援助を得られるとのことでしたので、その旨を説明し、立証資料を提出して無事に許可をもらうことができました。
必要な立証資料はケースバイケースです。弊所ではお客様のご状況をお伺いし、ベストな立証資料を考案させていただいております。
海外から夫婦で日本に移住する場合
海外から日本に家族で移住する方の多くが日本での就職が決まっていないかとおもいます。その場合には貯蓄やご両親に協力して頂いて配偶者ビザの申請をされる方が多いです。また、退職せずに日本に来てからもテレワークによって海外の企業で働くことで収入を得られる場合には、海外の企業からの収入があることを立証することで許可がもらえる可能性があります。
収入が少なくても配偶者ビザを諦める必要はありません
弊所においても生計についての相談を多くお伺いしております。「いま給料が〇〇円で貯金が〇〇円」等、具体的な数字を元にお客様の状況に沿った解決策をご考案し、配偶者ビザの取得をサポートいたします。


