【永住申請】年金の未納や猶予がある場合

日本の永住権を取得する際によく問題になるのが年金です。永住許可のガイドラインには国益要件として公的年金を適正に履行していることが要求されており、年金の未納や支払いが遅れることが原因で不許可になることがあります。本記事では年金に未納や猶予・免除制度を受けたことがある方の永住申請について解説します。
年金と永住許可申請の関係
日本では国籍に関係なく20歳以上、60歳未満の方は国民年金に加入する事が義務付けられています。さらに会社員や公務員は厚生年金にも加入します。年金には職業などによって3つの種別があります。
| 年金の種別 | 対象者 |
|---|---|
| 第1号被保険者 | 自営業、農業、学生、無職 |
| 第2号被保険者 | 会社員、会社経営者、公務員 |
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者の配偶者 |
永住が許可されるためにはこれらの年金を適正に履行されていることが求められます。
適正に履行とは
永住許可申請における公的年金の「適正な履行」とは次の要件をクリアしていることをいいます。
- 年金に加入していること
- 年金を期限内に納付していること
ここで注目したいのが年金を完納していることのみならず、納付期限を守っていることまで要求されます。
審査の対象者
永住許可申請における年金の審査は申請人のみならず、世帯全員が対象となります。したがって世帯のうち1人でも年金を適正に履行していない場合は許可をもらうことができません。
特に注意が必要な方
第2号及び第3号被保険者は会社の給与から天引きされ、会社から納付されますので問題になることは少ないのですが、自営業の方等の第1号被保険者は納付手続きはご自身で行うことを要しますので手続き漏れや、納付期限をうっかり超えてしまうことがよくあります。
またこれまで第2号被保険者であった方が会社を辞めたあとは第1号被保険者になります。そうすると次の就職が決まるまでの間はご自身で加入手続き及び納付が必要になります。この際の手続きや納付漏れにも注意が必要です。
審査対象となる期間
年金の履行については原則直近2年間についての証明を提出します。ただし高度人材ポイント80点以上の方等は直近1年間です。
- ねんきん定期便又はネットの「各月の年金記録」の印刷画面
- 直近2年分の国民年金保険料領収証書の写し(※在留資格によっては直近1年)
年金については「ねんきんネット」の年金記録を提出しますので、全期間について要件をクリアしていることが望ましいですが、少なくとも直近2年はクリアしていることが必要で、2年以内に1度でも年金の未加入や未納、支払いの遅滞があった場合は不許可になる可能性が高いです。
国民年金に未納、免除・猶予や学生納付特例の期間がある場合
直近2年間に年金の未納、支払い免除・猶予や学生納付特例制度を利用していた場合は、たとえ追納したとしても「生計の安定性」に乏しいとの評価を受けるため、不許可になる可能性が高くなります。
直近2年以上前に年金の未納、支払い免除・猶予や学生納付特例制度を利用していた場合は、それだけで不許可になりませんが審査への一定の影響はありますので永住申請までに追納しておくべきです。(単なる未納を遡って追納できるのは2年分、支払い免除・猶予や学生納付特例制度は10年まで遡って追納が可能です。)
追納してから永住申請まで待ったほうがいい期間
永住許可申請は直近2年間の年金の支払い状況について非常に厳しく審査されます。したがって2年以内の未納について追納したとしても追納から2年間適正に年金を履行していることの実績をつけてから申請に臨みましょう。
まとめ
永住許可申請において年金の納付状況が審査に大きく影響し、ご自身でも未納に気付かずに申請し、不許可になる方もおられます。
永住許可は事前に確認すべき要件が多くあり、その内容も申請者の状況によって異なります。要件の確認を完璧に行わず、要件をクリアしていないまま申請したとしても許可になることはありません。
永住許可に強い専門家にご依頼されると要件の確認、必要書類の作成、理由書の作成を完璧に行うことができ、安心して申請に臨むことができます。
