海外在住夫婦が配偶者ビザで一緒に本帰国する方法

海外在住の夫婦が日本に一緒に本帰国するためには外国人配偶者が日本で長期滞在するためののビザ(在留資格)が必要です。日本人と結婚した外国人は配偶者ビザを取得することができます。本記事では海外在住の夫婦が一緒に帰国し配偶者ビザで日本で生活することができるようになるまでに必要な手続きの解説及びよくある質問をご紹介します。
この記事は行政書士西田直之が執筆しました。
海外在住夫婦が日本に一緒に帰国して配偶者ビザを取得するために必要な手続き

国際結婚をして海外で暮らしているご夫婦が一緒に日本に帰国する際に必要となる手続きは主に2種類あります。


- 在留資格認定証明書(COE)交付申請
- 査証(ビザ)発給申請【お住いの国に設置されている日本大使館・領事館で申請】
在留資格認定証明書とは
在留資格認定証明書とは別名COEとも呼ばれており、海外に設置されている日本大使館や領事館でビザ(査証)の発給を受ける際に提出する資料であって、日本の出入国在留管理局に在留資格認定証明書交付申請を行うことで交付されます。また、日本に渡航した際の上陸審査においても在留資格認定証明書の提出を要します。
海外在住夫婦が配偶者ビザで入国するまでの流れ
在留資格認定証明書交付申請を申請し、ご夫婦で一緒に日本へ入国するまでの流れを解説します。
書類の準備を開始し、その後配偶者ビザで日本に入国するまでに必要な期間は4~5ヶ月程度です。

①在留資格認定証明書交付申請
日本に先に戻った日本人配偶者又は日本の親族が在留資格認定証明書交付申請を行います。
②在留資格認定証明書の交付
在留資格認定証明書交付申請を行ってから1ヶ月~3ヶ月(平均2カ月)で在留資格認定証明書が送られてきます。
③在留資格認定証明書を海外の配偶者に送付する
在留資格認定証明書を受取ったら海外の配偶者に郵送またはデータを送信します。
④査証発給申請
査証発給申請は海外の日本大使館・領事館から申請します。海外にいる外国人配偶者が在留資格認定証明書を受取り、在外大使・領事館で査証発給申請を行います。
⑤査証発給
大使・領事館に査証を受取りに行きます。査証発給申請を行ってから査証が発給されるまで約1週間です。
⑥日本入国
日本へ入国します。査証の有効期限は査証が発行された翌日から起算して3か月間です。
海外から新規に入国した場合の在留カードが交付されるタイミング

- 成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港、新千歳空港、広島空港、福岡空港から入国したとき
- 上記以外の場合は日本に入国した後、住んでいる市区町村に「住居地の届出(転入届)」を提出します。その後、郵便で自宅に在留カードが届きます。
配偶者ビザで新規に海外から入国した方は14日以内に住居地の市区町村においてその住居地を届け出る必要があります。また、正当な理由なく、入国後90日以内に住居地を届け出なかった場合、在留資格が取り消されることがあります。
いつから準備を開始する?
弊所では海外から本帰国するための申請書類の準備を開始してから日本に入国することができるまでの日数は4ヶ月~5ヶ月ほどの日数を要するとご案内しています。
特に海外に駐在している方が駐在期間終了に合わせてご夫婦2人(もしくはご家族)で帰国場合等の帰国の日程が概ね確定しているケースの場合は、出入国在留管理局で交付される在留資格認定証明書(COE)の有効期限(3カ月)を踏まえて計画的に準備を開始することを要します。
手続きに要する日数
配偶者ビザ取得に関する手続きに要する日程の目安は以下です。
| 手続きの種類 | 期間 |
|---|---|
| 書類の準備 | 3週間~1ヶ月 |
| 在留資格認定証明書交付申請の審査期間 | 1ヶ月~3ヶ月(平均2ヶ月) |
| 在外公館での査証発給申請の審査期間 | 10日前後 |
実際には出入国在留管理局での審査期間は1ヶ月~3ヶ月と幅があるため、スケジュールをたてることが難しいです。弊所では2ヶ月を目安にスケジュールを立てるようにしています。
在留資格認定証明書の有効期限
在留資格認定証明書の有効期限は3ヶ月です。在留資格認定証明書が交付されてから3ヶ月以内に日本に入国することを要します。
弊所にご依頼の際のご案内の目安
弊所では帰国予定日の4ヶ月~5ヶ月前より準備開始していただくとご希望日に近い日程でご帰国して頂ける旨をご案内しております。
在留資格認定証明書交付申請を海外から申請する方法

在留資格認定証明書交付申請は日本の出入国在留管理局へ提出しますのでご自身が海外から申請することができません。そこで、海外在住のご夫婦が在留資格認定証明書交付申請を行う際は、次の方法を検討します。

①日本人が先に帰国してから申請する
ご夫婦が海外在住の場合で日本の両親や親族に在留資格認定証明書交付申請の代理をしてもらわない場合は、日本人が先に帰国し外国人配偶者に代理して在留資格認定証明書交付申請を行う方法もあります。
子供も一緒に帰国する場合
子供が日本国籍を有する場合には在留資格を取得せずに日本人のパスポートで入国することができます。子供が外国人配偶者の連れ子である場合には「定住者ビザ」を取得することができます。家族全員で一緒に帰国する場合は子供の親の在留資格認定証明書交付申請は同時にすることを要します。
②日本の両親等の親族から代理申請
配偶者ビザの在留資格認定証明書交付申請は代理人からもすることができます。代理人は誰でも良いというわけではなく、入管法施行規則により代理申請をすることができる範囲が規定されています。代理人の範囲は「本邦に居住する本人の親族」とされており、親族とは民法により「6親等内の血族,配偶者,三親等内の姻族」とされています。
海外在住のご夫婦が配偶者ビザを取得する際はご両親(お父様、お母様いずれか)又はご兄弟に代理をお願いされるケースが多いです。
行政書士は代理ではなく取次ができます
行政書士は在留資格認定証明書交付申請について代理人という身分で申請することができませんが、取次者という身分で出入国在留管理局へ書類を提出することができます。
出入国在留管理庁:申請取次制度について
例えば海外在住のご夫婦が日本のご両親に在留資格認定証明書交付申請の代理をお願いする場合は、代理人はご両親(母または父)となり、行政書士が取次者として出入国在留管理局へ書類を提出したり、その後の入国管理局からの通知、在留カードの受取を行うことができます。

全国対応!日本全国の出入国在留管理局へオンライン申請いたします。
弊所ではこれまでたくさんの海外在住のご夫婦のお手伝いをさせていただきました。
帰国後の生活費や住所の問題、身元保証人について、ご実家のご両親との役割分担等、て詳しくご説明させて頂きます。
日本への帰国が成功し、お客様よりお喜びのお言葉をいただける時がなによりの励みになっております。
弊所と一緒にスムーズな帰国を成功させましょう!
日本のご両親が代理する場合には、海外のご夫婦から弊所にご依頼(ZOOM等のテレビ会議を使用)して頂いた後に、弊所からご両親に連絡し、必要な書類に代理人の署名を頂き、出入国在留管理局へ弊所から申請する流れとなります。
ご両親になるべくご負担をかけない方法で手続きをすすめることができます。


フルサポートプランをお選び頂きました場合には役所での書類収集も弊所で収集する為、ご両親には概ね書類に署名をいただくのみです。
日本のご両親が準備する書類


海外在住のご夫婦が日本のご両親に在留資格認定証明書交付申請の代理をお願いする場合のご両親が準備する書類と弊所のサポート内容です。下記書類はすべて必要となるわけではなく、お客様のご状況に合わせて選択します。
| ご両親の必要書類 | 取得先 | 弊所のサポート |
|---|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請書 | 弊所で作成し、ご両親にはご確認いただくだけになります。 | |
| 身元保証書 | 弊所で作成し、ご両親にサインをお願いします。 | |
| 在職証明書 | お勤め先 | 弊所よりフォーマットをお渡しします。 |
| 預金通帳のコピー | ||
| 住民票 | 市区町村役場 | フルサポートプランで弊所にて取得 |
| 戸籍謄本 | 市区町村役場 | フルサポートプランで弊所にて取得 |
| 住民税の課税証明書 | 市区町村役場 | フルサポートプランで弊所にて取得 |
| 住民税の納税証明書 | 市区町村役場 | フルサポートプランで弊所にて取得 |
| 不動産の登記事項証明書 | 市区町村役場 | フルサポートプランで弊所にて取得 |
海外在住のご夫婦が用意する書類


ご両親に代理申請をお願いした場合の海外在住のご夫婦が用意する書類です。日本に帰ってからお仕事を探すことを想定した書類内容です。
| ご夫婦の必要書類 | 取得先 | 弊所のサポート |
|---|---|---|
| 身元保証書 | 弊所で作成し、日本人配偶者様にサインをお願いします。 | |
| 申請書貼付け用写真 | 写真データをご送信いただくと弊所でサイズ調整いたします。 | |
| 質問書・理由書 | 弊所で作成し、日本人配偶者様にサインをお願いします。 | |
| 預金通帳のコピー | ||
| スナップ写真 | 写真をご提供いただきましたら弊所で選定し、場所や日付を記入し提出できる状態に仕上げます。 | |
| SNS記録 | メッセージアプリの画面をスクリーンショットしたものご提供いただきましたら弊所で選定し、提出できる状態に仕上げます。 |
【例外ケース】短期滞在ビザで夫婦そろって入国してから配偶者ビザへ変更する


海外から申請をせずに短期滞在ビザ(観光ビザ)で夫婦が揃って帰国した後に配偶者ビザへの在留資格変更許可申請を行う方法もありますが、短期滞在ビザからの在留資格変は原則認められておらず、やむを得ない事情がある場合にのみ受理されます。日本人の配偶者にはやむを得ない事情が認められて受理される可能性があります。また、短期滞在ビザの在留期間が15日や30日の場合には在留期間の特例が適用されず、在留期間内に許可が出ない場合には帰国を要します。
- やむを得ない理由が無い場合は不許可になる
- 不許可になった場合は在留期間内に出国を要する
- 短期滞在で在留中は公的医療保険に加入できない


査証免除国からの入国であっても90日の短期滞在ビザが付与される場合は在留期間の特例が適用されます。
海外から帰国する方の生計立証方法
配偶者ビザを取得する為には日本で生活するための生計維持能力の立証を要します。海外在住のご夫婦が帰国される場合には日本での職が決まっていない等、生計維持能力の証明方法が難しいことがあります。
生計維持能力の立証方法について具体例を挙げて解説します。
日本での就職先が決まっていない場合の申請方法


海外在住のご夫婦が日本の配偶者ビザを取得する際には多くの方が、帰国後に就職活動をされるのではないでしょうか。そのような場合には以下のような生活費を証明する手段があります。
- 貯蓄を有することを証明
- ご両親と同居
- 住居が持ち家であることを証明
海外からご夫婦で帰国される多くのケースで上記の事情を証明する資料を提出し、配偶者ビザの許可をもらっています。
日本での就職が既に内定している場合の申請方法
既に日本での就職が内定している場合には生計維持能力の面で有利になり順調に審査がすすむことが考えられます。ただし、注意が必要なポイントもあります。
勤務実績が無い
海外在住に日本での就職が内定した場合には、多くの場合に帰国後から就業開始となるかとおもいます。その際に入管の審査では「来日後、本当に就業して収入を得られるのか」と疑念を抱かれる可能性があります。したがって来日後に就業し、実際に給料が支払われることを裏付ける資料を提出することを要します。
- 労働条件通知書
- 雇用契約書
- 内定通知書
上記は提出資料の一例です。
またこれらの資料を提出していたとしても、出入国在留管理局の審査官から職場に確認の電話が入ることもあります。もし提出した資料と電話での回答に相違点があった場合には審査に影響しますので、あらかじめ職場に事情を説明し、「出入国在留管理局から確認の電話があるかもしれない」と伝えておくと安心です。
リモートワーク
これまでの職場を辞めずに日本に来日し、リモートワークで海外の職場から収入を得るような場合であっても配偶者ビザ許可の可能性があります。このケースでは海外での収入を証明する資料を提出します。
- 海外の職場からの在職証明書
- 海外の確定申告書
- 海外の課税証明書(公的機関発行の収入証明書)
- 給与明細書
- 銀行への給与振り込みが確認できるもの
上記は提出資料の一例です。資料の原本は外国語で作成されていますので日本語への翻訳が必要となります。
査証発給申請の注意点


査証発給申請の際には在留資格認定証明書(COE)を提出しますが、COEは査証の発給を保証するものではありません。ごく稀ではありますが、査証の発給を拒否されることもあります。
査証発給が拒否される理由については聞き取ることができません。推測ではありますが、「COEで申請した情報と査証発給申請の際の情報に相違があった」「大使館・領事館側で犯罪歴等の情報を掴んでいた」ことなどが考えられます。
在留資格認定証明書(COE)交付申請の際には誤った情報を記載したり、犯罪歴を隠蔽したりすることはしてはいけません。
配偶者ビザを取得して海外から夫婦で日本に一時帰国できますか?
在留資格「日本人の配偶者等(配偶者ビザ)」は将来本国に帰国する予定があるような、日本への一時帰国をする場合にも取得することができます。


海外在住の夫婦が日本に一時帰国し、再び海外で暮らす予定の場合は短期滞在ビザで入国する事もできますが、短期滞在ビザは1回につき90日、年間で180日が最長となります。この範囲を超えて夫婦で日本に帰国したい場合には配偶者ビザを取得する方法が考えられます。
例えば、海外で出産した方が日本に一時帰省し、ご両親のサポートを受けながら育児をするような場合が考えられます。日本での育児が終了するまでの間は配偶者ビザで日本に在留し、その後出国する予定であっても配偶者ビザを取得することができます。
一時帰国を目的とする在留資格認定証明書交付申請では、予定滞在期間とその理由を説明することを要します。また日本に一時帰国後に海外に出国した後に再び夫婦で日本に暮らすことになった場合の在留資格認定証明書交付申請では前回の出国理由を説明するこを要します。
海外在住のご夫婦が配偶者ビザで日本に帰国する際のよくある質問
海外在住ご夫婦の弊所での配偶者ビザサポート事例
海外に夫婦で居住していた方からのご依頼で、日本での就職先が内定されておりました。日本での生計維持能力を立証するために、内定先の会社の労働条件通知書を提出し、更に預金通帳のコピーを提出しました。結果、無事に配偶者ビザが許可されました。
「ご夫婦が海外から入国後に会社を設立する」ご予定の方からのご依頼です。貯蓄がほとんど無く、日本で経営する会社の準備も帰国後に開始するということでしたので、ご夫婦だけでは収入や資産の証明をすることが困難でした。しかし、日本のご親族がしばらくの間、日本での生活費をサポートするとのことでしたので、サポートしていただくご親族の収入を証明する資料を提出し、無事に配偶者ビザが許可されました。
「ご夫婦が海外から入国後に会社を設立する」ご予定の方からのご依頼です。上記「日本での職が未定だった場合①」と類似した案件ですが、こちらの方は日本の親族のサポートを受けないケースでした。
日本人配偶者様側に一定の預金があったため。通帳の写しを提出し、申請理由書にて事情を詳しく説明し、無事に配偶者ビザの許可に至りました。
海外で暮らしておられたご夫婦が一時帰国の予定で配偶者ビザを取得されました。出生して間もないお子様を日本のご両親のもとで育児されたいとのご意向で、外国人配偶者様は育児休暇をとって半年ほど日本に滞在予定でした。
ご依頼時には既にご夫婦が海外から日本に帰国されておりましたので、短期滞在から配偶者ビザへの在留資格変更を申請しました。
生計面については育児休暇中の外国人配偶者様の職場から給与が継続して支払われるとのことでしたので外国の勤務先から給与が得られることを立証しました。
また今回の来日目的や短期滞在から変更を希望する理由、滞在期間などを詳細に説明し、無事に在留期間1年の配愚者ビザが許可されました。
海外在住夫婦が配偶者ビザで一緒に帰国する方法 まとめ


海外から在留資格認定証明書(COE)交付を申請し、ご夫婦が一緒に帰国する場合は、一般的な手続きと比べてイレギュラーになりがちです。
次のようなことを念頭に、必要であれば行政書士等の専門家にご依頼されると安心して帰国までのお手続きを進めて頂くことができます。
- 夫婦共に海外在住の場合は日本の代理人からCOEを申請してもらう
- 日本での生計の立証方法が難しくなる
- 例外的に短期滞在で日本に入国してから配偶者ビザに変更する方法も検討の余地がある
配偶者ビザの申請はオンライン申請が可能ですので海外からでもご依頼ください。
また帰国後のご住所について都道府県を問わず、日本全国対応しております。
在留資格認定証明書交付申請をご両親やご親族にお願いする際には手続きについて詳細な説明を要します。手続き内容をすべて日本のご両親に把握してもらうのはとても難しいとお感じではないでしょうか。弊所はビザの申請に特化した行政書士事務所です。海外在住のご夫婦が帰国する際の配偶者ビザ取得サポートの経験も多くございます。
どんなことでもご相談ください


私が外国人の方の在留手続きを専門に扱う理由はとても単純で、外国人の方と繋がることができるこの仕事が好きだからです。お客様との面談の際には弊所へのご依頼していただくことを目的とせず、まずはお客様のお話を聞く事、そしてなるべく費用をかけずに問題解決をすることを念頭に入れております。周りからは「もう少しご依頼をお勧めしても良いのでは?」と言われることもありますが、お客様のお気持ちを最優先したいという思いがあり、ご依頼を強くすすめることはいたしておりません。それでもご依頼くださるお客様に感謝しております。
【全国対応】海外からご相談していただけます


海外からご家族で帰国をご予定の方、Zoomを使用してのご相談をしていただくことができます。海外から申請される際のご相談も嬉しいことにたくさんいただいております。「日本に戻ってから仕事を探す」「両親になるべく負担をかけずに申請したい」「何から始めれば良いのかわからない」といったご相談も多くいただきます。海外から帰国する場合には多くの方が日本に戻ってから就職活動をされます。そのようなご夫婦の方からのご依頼経験も豊富ですのでお客様に合った最適な方法をご提案いたします。また、ご両親にはなるべくご負担にならないように役所での書類収集は弊所で行ったり、サインが必要な書類には分かりやすく説明させていただいております。





